Vol.221 リハビリテーション分野における評価法
Physical Rehabilitation Outcome Measures
Elspeth Finch Carolyn Gowland Nancy E. Mayo
Williams & Wilkins
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青年海外協力隊の要請情報概要のなかに、評価法 の指導」という内容を目にすることがある。途上国などでは、評価をして治療を行なう流れがない病院もあると耳にした。「リハビリテーションの対象となる人の身体的・心理的・社会的な健康状態を評価し、適切な統合と解釈ができる」ことはとても大切である。お世話になっている近藤和泉先生から評価法に関わる本を紹介していただいた。私達がなにげなく使用している評価法は実に奥深い。例えばMMSEのような個人間の差異を見分ける判別評価はプログラムの効果判定には不向きであったり、尺度特性なども考えていかなければならない。短期間の認知症予防教室でMMSEを評価として用いるのは限界がある。適切な評価法を考えていきたい。

リハビリテーション評価ガイドブック―帰結評価の考え方と進め方
Elspeth Finch Paul W. Stratford Nancy E. Mayo Dina Brooks
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上記の本の日本語版。
評価法を分かりやすく解説してくれている。
信頼性の検討、妥当性の検討も具体的な数値が掲載。
概念的・理論的背景も面白いものが多い。
「なんとなくこの評価法を選択」という考え方では駄目だと気付かせてくれた。

評価法を調べるのに有用な情報

① リハ評価法ベータベース検索(日本リハビリテーション医学会)

$KENJIのブログ

http://www.jarm.or.jp/member/member_hyoukahoudb/member_hyoukahoudb_search.html

これは便利です。

② 「リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査」(日本リハビリテーション医学)

1) 住田幹男, 園田 茂, 大橋正洋, 小林一成, 近藤和泉, 首藤 貴, 千田富義, 豊倉 穣, 正門由久, 大川弥生, 眞野行生 : リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査. リハビリテーション医学1999 ; 36 : 553-555
2) 園田 茂, 住田幹男, 大橋正洋, 小林一成, 近藤和泉, 千田富義, 豊倉 穣, 眞野行生, 蜂須賀研二 :リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査―2―. リハビリテーション医学2001 ; 38 : 87-90
3) 園田 茂, 大橋正洋, 小林一成, 近藤和泉, 豊倉 穣, 森本茂, 千田富義, 住田幹男, 眞野行生, 蜂須賀研二 : リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査―3―. リハビリテーション医学2001 ; 38 : 796-798
4) 小竹伴照, 朝貝芳美, 豊倉 穣, 住田幹男, 田中信行, 浅見豊子, 高橋秀寿, 塚本芳久, 森田定雄, 森本 茂 : リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査―4―. リハビリテーション医学2004 ; 41 : 727-732
5) 住田幹男, 朝貝芳美, 小竹伴照, 浅見豊子, 高橋秀寿, 塚本芳久, 美津島隆, 森田定雄 :リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査―5―. リハビリテーション医学2005 ; 42 : 603-608
6) 住田幹男, 朝貝芳美, 森田定雄, 浅見豊子, 小竹伴照, 高橋秀寿, 美津島隆 : リハビリテーション関連雑誌における評価法使用動向調査―6―. リハビリテーション医学2006 ; 43 : 571-575
7) 里宇明元 : 脳卒中リハビリテーション・ガイドライン―策定経過と概要―. リハビリテーション医学2004 ; 41 : 86-89

使用頻度の多い順で表にしてくれているので視覚的にもすぐにどの評価が多く使用されているのかすぐに分かります。これはArch Phys Med Rehabil,Am J Phys Med Rehabil,J Rehabil Med,Disabil Rehabil,リハ医学,総合リハ,臨床リハを対象に原著論文の中で用いられている評価法を抽出しているようです。

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例えば、1998年以降の全データでの使用頻度(1998~2000,2003~2006)は上記の通り。
ASIA,SF-36はほとんど使用したことがないので、おさらいしときます。

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例えば、脳卒中・その他の脳疾患(2006年)2編以上の論文に使用された評価法は上記の通り。
Fugl-Meyer assessmentも使用したことがない。

勉強会

① SIGNAL (名古屋)
http://signal2011.web.fc2.com/SIGNAL_rihabiri_mian_qiang_hui/zui_xin_qing_bao/entori/2012/12/4_2013.3.24_di19hui_mian_qiang_hui_yu_ding.html

3/24 「起居動作の講演」と「上肢機能のシンポジウム」です。

② MORE (岡崎)
http://okazakimore.blog.fc2.com/blog-entry-23.html

3/20 冨田昌夫先生が来ますよ。

第24回三重県理学療法学会

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当院リハ科の課長が大会長です。
是非、成功させてほしい。

http://mie-pt.jp/upload_article/00000000088/完成版ポスター(三重県学会).pdf

学会テーマ「専門職の連携・協働を考える」

大会長:木村圭佑(医療法人松徳会花の丘病院)

2013年 3月17日(日) 9:00~17:00

三重中京大学(三重県松阪市久保町1846)721番教室

【特別講演】

「患者の健康教育を促進する専門職連携協働」

13:00~14:30

大嶋伸雄先生(首都大学東京 健康福祉学部作業療法学科 教授)

【参加費】
会員 1000円
非会員 2000円
後援団体の会員(特別講演のみ参加) 1000円

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