「なかなかリハビリ器具がそろっているな」。これが私の第一印象である。平行棒、エルゴメーター、訓練用階段、ベッド、大腿四頭筋訓練器、滑車、肋木、Tilt台、物理療法に関してもホットパック、渦流浴装置、極超短波装置、超音波装置、牽引装置、電気療法装置(低周波、TENS)などが目に入る。リハビリテーション室に限って3つの要素(人・物・金)で考えた場合、必要最低限の「物」はある。「人」に関しては、カウンターパートを含めた職員3人(リハビリ助手)は理学療法士の免許は取得していないため、適切な評価・治療は難しい。物理療法はホットパックと渦流浴装置以外は埃がかぶっているが、職員が適切な使用方法を知らないため使用されていないのも納得する。「金」に関しては高額な修理代を払う余力はないのか壊れたままのリハビリ用具が多い。「物」だけあってもそれを使いこなす「人」、リハビリ器具をメンテナンスする「金」がなくては十分にリハビリは生かされないと実感する。
平行棒
段差があり歩ける距離(平面)はわずか2メートル。スロープは何とかしたい。
屋内と屋外に1つずつある。
エルゴメーター
高さごとに4つ並んでいるものの壊れているため、負荷設定は困難。
訓練用階段
写真左手の階段手すりはグラグラで故障中。
治療用ベッド
高さ調整ができず、女性高齢者にはベッド座位時に足がつかないことが多い。ベッドは全部で5つある。ベッド上ではバネ式四頭筋訓練法が行なわれる。お世話になった岡西哲夫先生を思い出す。
http://ej.islib.jp/ejournal/1518101893.html
作業机
屋外にある。現地にある物で机上でできる訓練道具を考えていきたい。
Tilt台
まだ使われたところは見たことがない。
大腿四頭筋訓練器
2週間経過したが負荷を調整している人はまだ見かけない。全員が同じ負荷で行なっている。
プーリー
1人あたり300回程している。
EASYSTAND
http://www.easystand.com/product/products-2/evolv/
この機器は日本でも欲しい。
トランスファーされできれば、重度の方でも荷重をかけることで廃用予防が可能。
ホットパック
日本と同じタイプである。これまでタイマーで測定している人はみたことがなく、患者によってあてている時間もバラバラである。
渦流浴
非常に人気が高く、常に誰かは利用している。
奥の部屋で眠っています。
極超短波装置
眠っています。
超音波装置
http://www.alibaba.com/product-free/218129458/DITER_D2_ELECTRO.html
奥の部屋で眠っています。
http://www.physiomedmedical.se/ultrasonicS3004.html
奥の部屋で眠っています。
一本杖
なぜかこの形のみ。
15本(未使用10本)ほどある。
15本(未使用10本)ほどある。
杖の使い方を間違えている患者が多い。
固定型歩行器
5つある。
OA患者が使用している。
杖に関しては、その他、松葉杖が大量にある。
ダンベル
あまり使用されていない。
重錘バンドも数は少ないが1kg~3kgがある。
下肢装具
評価用として4つ(R:3,L:1)ある。
慢性期脳血管障害で顕著な痙縮を認める対象者が多いため、SHBでは回旋をとめられない。
両側金属支柱付き短下肢装具なら上手に歩けると思う人が何人もいる。
リハ室から居室
リハ室から居室までは凸凹道、傾斜道がある。
そのため能力が高くないと移動面の自立は難しい。また、シーティングの調整を行なっていてフットレストを下げたいのだが、下げすぎると路面や障害物に引っかかってしまい移動面での障害が発生してしまうなど頭を悩ますこともある。
本
悲しい話しではあるが、ヤヨイさんのような温かい人になりたい。と強く思った。活動後も記憶に残る日本人でありたい。
報告
http://www.japanpt.or.jp/09_international/column_thai_iwata.html
Takahiro MIKIさんとご縁があり、2ヶ月に1回タイのリハビリテーションについて青年海外協力隊の立場から日本理学療法士協会HPでコラムを書かせていただくこととなった。
次回は障害者ホームでの車椅子事情を紹介します。