Vol.304  関節拘縮の利用者が多い理由は? タイで働く理学療法士

 動から1年が経過しタイの社会保障制度に関しても少しずつ分かってきた。簡単にいえば、富裕層と貧困層で全く別のサービスがあるということだ。富裕層は民間医療保険に加入し、私立病院を受診できるのに対して、農民や自営業者などの国民のおよそ75%は、あらかじめ登録された公立病院をまずは受診しなければならない(救急医療は例外)。

日本のように急性期から維持期まで一環したリハビリテーションはなく、私が担当する多くの利用者はこれまでに病院でもリハビリテーションを受けたことがない人ばかりだ(在院日数は5日前後)。脳血管障害と診断され重度の麻痺があってもリハビリテーションを満足に受けることなく自宅に戻らされる。数年すると家族でも面倒がみることができなくなり、私の活動する障害者ホームに入所となる悪のサイクルだ(待機者は100人以上いるので入所できるだけで幸運で多くの方は自宅での待機を余儀なくされる)。そうなると入所した時点で関節拘縮がある利用者が非常に多い(特に股関節伸展、内旋、足関節背屈)。そして麻痺だけでなく、力のいれかたのコツを忘れてしまっている方が多くいる。「もし日本だったら、、、、」と思うこともある。しかし病気と向き合い、「良くなりたい」との思いで、毎日リハビリテーション室に足を運んでくれる方のためにも、出来る限りのことは提供していきたい。

立位

上の写真から下の写真のようになり、日本でも需要がありそうな器具。斜面台の効果もある。このような器具のおかげで、障害が重度の方の運動療法もリハビリテーション助手が提供できている。

ピア

タイに来て活動先で一番感じるのは、障害者同士が協調する姿である。日本が忘れかけている部分なのかなと感じる。

そして日本では捨ててしまうレベルの車椅子なども、何回も修理して使用している。

タイ料理

お昼によく食べにいくイサーン料理屋。あれだけ辛いものが苦手だったのに、慣れたのかとても美味しく感じられるようになっている。タイ人は辛いも甘いも大好きである。生活習慣病には注意していただきたい。

BRUTUS (ブルータス) 2014年 10/15号 [雑誌]
マガジンハウス (2014-10-01)

BRUTUSで国際協力を特集したとあって、どうしても欲しくなりバンコクの紀伊国屋で定価の1.5倍で購入。青年海外協力隊も多く取りあげられており、共感できる部分がとても多かった。後1年、肩の力は抜きつつも全力で進んでいきたい。