Vol.305  WCPT2015とオムツ タイで働く理学療法士

Googleアラートで「排泄動作」を登録しているのだが、最近、面白い記事が飛び込んできた。私がWCPT2015(World Confederation for Physical Therapy Congress 2015)で発表予定の研究内容とも関連した記事であり、療法士の視点は大人用紙オムツの研究にとても大切なんだと再認した。

私が気になった部分は、介護者が「ついつい」手伝う工程は、紙おむつを“引き上げ"のときで、「ついつい」手伝う引っかかり場所は約60%がお尻の部分だということ。

ユニ・チャーム株式会社で、「スルッとはけるうす型軽快パンツ」を発売しており、この問題を解決しようとしている。しかしオムツだけで何とかなるわけではなく、下衣操作能力としては、立位バランス、握力、持ち替え部位などの要素も重要であり、理学・作業療法士が企業側と一緒になって共同開発をしていくことでよりよい商品開発ができるのではないかと感じる。WCPT2015で排泄動作に関して発表するのは私だけかもしれないが、PTが排泄動作を研究することは以前評価していただいた部分なので継続していきたい。

活動先のオムツ

以前、タイの活動先のトイレ事情について書いたが「Vol288. オムツの利用者を減らしたい」、なかなか現実は厳しい。ほとんどの方がテープ止めタイプのオムツを装着している。横になった状態で交換しやすく寝たきりの方が主に履くタイプのもので、日本でいうリハビリパンツ(パンツタイプ)は活動先ではみない(写真は活動先のオムツ)。よくよく考えてみると、タイ国民の3/4は農民で、トイレなんてものはなく、近くの茂みで用を足すことに慣れてしまい、自尊心や羞恥心が少なく、特にオムツだから恥ずかしいという感覚はないのかなとも思う。実際に、バンコクの女性バス車掌の28%がオムツを履いていることを考えるとあながち間違っていないだろう。日本式の繊細な部分のサービスが受け入れられるのはだいぶ先かもしれないが、トイレで排泄をすることの意味を示していきたい。

超有名なパッタイ

バンコクにある有名店。20~30人並んでいました。コンケン大学の講師や歌手の方に連れて行ってもらいました。

美味しい。
パッタイ(タイ風焼きそば)はとっても高カロリー。

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私もタイで1年過ごしてきて、「日本人です」と言って嫌な顔をされたことは一度もない。逆にタイ人は「日本人=いい奴」と思っており、すぐに仲間にいれてくれる。確かにmede in japan製品のイメージが寄与している可能性はあるが、これまでに日本人が残したひたむきさ、礼儀正しさが影響しているんだなと思う。先人達に感謝し、私も日本人に対して良い印象を持ち続けてもらえるようにしていきたい。リハビリテーションに関しても先人達のおかげで今がある。少しでも後世の臨床・研究・教育に貢献できるように頑張りたい。

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