Vol.330 シンガポールで開催されたWCPT2015



国際色豊かな多文化都市、食の宝庫と呼ばれているシンガポール。今回の目的は、世界理学療法連盟Congress2015に参加・発表し、自分の立ち位置を確かめることであった。感じたことは、日本の理学療法の研究レベルは高いが、「英語」という言葉の壁が非常に高く、世に出回らないことだ。今回も、日本からの参加者は多かったが、口述発表の割合は他のアジア圏より低かったと感じた。フィリピン、マレーシア、台湾などの理学療法士が英語で討論するのを、指をくわえて見ているようではいずれ追い越される。国際協力と口で言うのは簡単だが、自分自身もっと語学力や社会技能を成長しないといけないと感じたゴールデンウィークだった。

① シンガポールは世界でも二番目に人口密集度が高く、人口は540万人である。
② 合計特殊出生率は1.29、平均寿命は男性80歳、女性85歳。
③ 2030年には5人に1人は高齢者(65歳以上)
④ リハビリテーション認定医は28人しかいない。
⑤ 理学療法士は1200
⑥ 国内の養成校は1992年に開校し1校(定員100人)
⑦ 2016年から3年制大学から4年制大学へ移行
⑧ 貧困層には医療は無料提供、人口の8割は公的保険サービス利用
⑨ こちらの2冊の本を読めば分かる。(総合リハPTジャーナル

ポスター発表

 

雰囲気は日本の学会に近い。例外を除き、座長はおらず、45分間ポスターの前に立ち、質問をされたら答える形式。私のトイレ動作の発表は、「作業療法士がやってるよ」と言われる程度で、皆さんあまり関心はなし。それでも「トイレ動作の自立はとっても重要よ」と足をとめてくれる方も何人かいました。2500演題の中でタイトルにトイレに関することが書かれているのは私含めて2演題。広島の甲田先生がトイレの評価シートに関して発表していましたので、情報共有をさせていただきました。

口述発表

形式は何種類かある。日本のように発表後すぐに質疑応答がある場合や、5分間の発表を10人連続で行い、その後フロアに1~10の番号がふられ、そこでディスカッションする形です。発表者のつもりになり、聞いていましたが、質問が早すぎて聞き取れません。英語は引き続き継続して勉強しなければ。

交流会

たくさんの方にお会いできたことに感謝です。素敵な方が多くて、とても貴重な時間となりました。また、お会いできることが楽しみです。協会コラムでお世話になっているフィジオ運動連鎖アプローチ協会の山本先生にもお会いでき再会を約束しました。

マーライオン

観光もしてきました。1日あればおおよその観光地はまわれます。もちろんマレーシアと似ていますが、街がより綺麗です。タイから行ったので物価の高さは気になりましたが、人も親切で旅のストレスはほとんど感じませんでした。感謝。

街を杖で歩く脳卒中片麻痺者

4点杖と継手付きプラスチィック装具を装着し、1人で歩いていました。タイではこのような光景は見たことがなかったので、バリアフリー化もシンガポールは進んでいる印象をうけました。日本と同じくらいではないでしょうか。街を歩いて気になったのは、信号の青の点灯時間が短いことでした。オーストラリアよりは遅いですが、それでも時速3キロ以上は必要なのではないでしょうか。

ゴミ箱

街中にいっぱいゴミ箱があります。分別は特になさそうでしたが、ゴミがほとんど落ちていませんでした。

地下鉄の優先席

日本の場合、車両の端に優先席が設けられていますが、シンガポールの場合は、中央付近にも設けられていました。

「トイレ動作」について書かせていただきました。WCPTで発表した内容も少し含んでいます。就職して1年目の回復期リハ病棟で、トイレ動作が自立できなくて施設転院となるケースを経験し、そこからどうしたら自立できるのかを継続的に考えてきました。 タイにいる中で、原稿依頼してくださった和田先生はじめ、大学院の指導教員であった岡西先生、前職場である木村先生、徹くん、非常勤先でお世話になった杉浦先生などと執筆者として1冊の雑誌のなかで並べたことはとても良い思い出となりました。写真撮影など前院のスタッフにも心より感謝いたします。