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トイレで排泄することは歩くことより重要ではないか
トイレで排泄することは大変重要である。歩行の研究会や研修会は、全国で沢山展開されているが、排泄関係はまだ少ない。尿失禁=オムツと考える人もいるが、現在は、尿失禁を予防・改善する運動療法もあり、適切な指導を受ければ、オムツ使用者を今より少なくさせることが可能だ。そして何より、排泄は、人間の尊厳に関わるため、オムツの中で排泄することは、誰もが避けたい。オムツを使用してから、認知レベルが、一気に低下することも容易に想像がつく。
タイでオムツ利用者が減らない理由
タイは公共のトイレ数が少なく、「バンコク市内の女性車掌の28%がおむつを履いている」というデータもある。このような状況から、高齢者がオムツに対する抵抗感が少ない。さらに、タイの寄付文化もそれを煽る形となる。多くの寄付団体がオムツを施設や病院に大量に寄付するのだ。これらの理由で、なかなかタイではオムツ使用者が減らない。
突然、施設で開始された「トイレ建設」
前回のブログで、外装工事は終わり、後は、トイレを待つだけであった。しかし、施設は、お金不足でトイレ本体が購入できない状態であることが判明(なんで、外装工事そんな急いだんだよー)。そのため私の任期中にトイレ本体が届かず、無念の帰国。そして先日、ようやく同僚から、「トイレ本体が届いて、今、作ってるよー」とLINEで連絡がきた。
恐る恐る写真を見てみると、やはり突っ込みたくなる部分はあったが、施設内に公共トイレができたことはとても喜ばしいことだ(今までは立ちション、もちろん手洗いなし)。少しでも不適切なオムツ使用者が減るようになればと思う。
本の紹介
国際協力 トイレ修行学
文芸社
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最近出版されたばかりです。JICA関係者が執筆者の半数を占めています。絵も多く、非常にわかりやすく書かれているので、初めて途上国に行かれる方には、オススメです。
江戸のおトイレ事情が書かれている。紙は昔から使用していたんですね。こちらも絵が多いので、イメージしやすい。
朝日新聞出版
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本書に書いてある未来のトイレがとにかく凄い。トイレで健康管理ができる時代です。その場で尿検査から薬の処方までしてくれちゃうことも将来可能かもしれない。先日も、トイレに装着する小型デバイス(尿を採取し健康状態を分析)がアメリカで優勝してたけど、本当に、トイレから世界が変わるかもしれないな。
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