Vol.189 リハビリテーション分野における脳画像のみかた②

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脳画像 みかた
左右の脳は脳梁という線維束でつながっている。この線維束を切断する「脳梁離断術」が1940年頃よりてんかんの効果的な治療法としておこなわれるようになった。左右の接続を失った脳は「分離脳」と呼ばれ、左右の手が別々の意図に基づく行動を起こすなど不思議な現象が報告されている。昨今、左脳、右脳ブームが巻き起こっている。一般的に右脳は空間認知、非言語的、左脳は言語的、数的計算といわれるほど、脳はそんなに単純ではない。左右の機能差についてはさらなる研究が待たれているようだ。

本日は画像の読解のポイントをまとめていきます

伝えたいこと
①解剖学の知識は最低限必要。(知っているか知らないかの差は大きい)
②どのスライドレベルか瞬時に把握すること。

スライス画像の知識

脳画像 頭部CT

一般的にOM line(耳窩耳孔線)が基準
当院では脳幹部で5㎜、それよりも上部で10㎜。

脳画像 頭部CT

CTでは

白い=出血(し と し)
黒い=梗塞(K と K)

脳画像 MRI

めちゃくちゃ簡単に言えば、

T2=病変
T1=構造
FLAIR=慢性期
DWI=急性期

必要となってくるスライスレベル

①延髄レベル
②ペンタゴン・橋のレベル
③ダビデの星・中脳のレベル
④モンロー孔および松果体のレベル
⑤脳梁膨大・脳梁体部のレベル
⑥ハの字のレベル
⑦半卵円形中心のレベル

①延髄レベル

 

脳画像  延髄

とにかく延髄は大脳、小脳などをつなぐ位置にあるので場所によって色々な症状がでます。

脳画像 延髄 脳画像 延髄

 

あらゆる身体の感覚情報や大脳の命令伝達が通過する神経回路があるので後外側がやられますと、国家試験でお世話になったワレンベルグ症候群となったり、内側は感覚路である内側毛帯や前方には錐体路があるので麻痺が生じたりします。予後不良と言われるのも納得出来ます。

②ペンタゴン・橋のレベル

 

脳画像 ペンタゴン 橋

 

側脳室の下角が拡大していないか確認(側脳室の中にある黒い所)。
その周囲、前内側に扁桃体、内側に海馬があるのでそのあたりの損傷は情動、記憶障害がでます。
小脳をみる際には小脳脚についても確認する必要がある(上小脳脚、中小脳脚、下小脳脚)。

脳画像 小脳

 

① 上小脳脚(superior peduncle)
② 中小脳脚(middle peduncle)
③ 下小脳脚( InferiorPeduncle)

脳画像 小脳

 

小脳虫部の障害では体幹失調が起こりやすい。(写真10)
小脳半球の障害では四肢の失調、筋緊張の低下、構音障害、眼振が起こりやすい。(写真11)
小脳の特徴として障害がある側に異常所見が出現する。

*小脳半球からの出力線維は錐体路などと異なり交叉しない為、小脳半球の障害は通常一側性で同側の患肢に症状が出現します。

③ダビデの星・中脳のレベル

脳画像 中脳 ダビデの星 脳画像 ダビデの星 中脳 ミッキーマウス

 

星の形してますよね。
ミッキーマウスの耳レベル(大脳脚の切れ込みによるもの)。
くも膜下出血を確認したり、中大脳動脈が確認できるレベル。

④モンロー孔および松果体のレベル

 

脳画像 モンロー孔 松果体

 

モンロー孔は側脳室と第三脳室の間。
基底核の配置が最も綺麗に確認できる。
内包後脚を皮質脊髄路が通る。

脳画像 内包前脚 内包後脚 脳画像 松果体 錐体路

 

前から顔面、手、上肢、体幹、下肢の順に支配する。

⑤脳梁膨大・脳梁体部のレベル

 

脳画像 脳梁膨大 

 

左右の半球をつなぐのが脳梁。
前部が脳梁膝、真ん中が脳梁体、後方が脳梁膨大

脳画像 脳梁 

 

側脳室の部分だから運動野では顔面の領域にあたる(39,40野)。

⑥八の字レベル

 

脳画像 八の字レベル

 

側脳室の天井部分。
カタカナのハの字に見えます。
この辺は上縦束が走行し、前頭葉頭頂後頭側頭連合野を結ぶ連合野で認知機能言語機能に関わってくる。

皮質脊髄路や視床放線などの投射線維が放線上に広がる(視床放線の説明はカッサーノのニューロリハ日記ブログをご参照下さい)。

脳画像 八の字 錐体路

 

脳画像 脳梁

側脳室の上部部分だから運動野では顔面から手の領域。

半卵円形中心のレベル

 

脳画像 半卵円形中心

 

前頭葉と頭頂葉のレベルです。

脳画像 錐体路 半卵円中心

 

内側から下肢、体幹、上肢の順で支配する。
支配神経は側脳室の外側にむかいます。

まとめ

 

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僕がまだ、脳の機能に触れる前だった学生時代や新人の頃に、何度も読み返した、“思い出深い”一冊です。
何度も読み返しているせいか、多くのページにドッグイヤーやアンダーラインの後が…笑
元々は看護師向け雑誌の巻頭連載から始まったこの本は、脳のことを学び始めようとしている方を想定して書いてあるようで、信じられないほど分かりやすく記載されております。
これから脳のことをしっかりと学んでみよう、とお考えの方にオススメの一冊です。

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誰もが知りたい脳画像の見かた・使い方を大変分かりやすく教えてくれるこの本は、驚くほど単純明快に記載されており、初めて脳画像に触れる方でも理解しやすくなっています。
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「最も気になる脳部位は?」と聞かれたら、僕が迷わず答えるのが「大脳基底核」です。
本のタイトルからは想像も出来ませんが、この本の内容は主に大脳基底核の知見について書かれており、作者の彦坂 興秀 先生は大脳基底核研究の世界的権威の一人でもあります。
特に脳血管障害で多く見られる“被殻出血”や、黒質変性に伴うパーキンソン病は、大脳基底核関連の疾患でもあり、臨床上からみても大脳基底核は身近な存在であることを気付かせてくれます。
“知っているようで、あまり知らない「大脳基底核」”を、改めて勉強しなおすキッカケを与えてくれた大切な一冊です。

⑥前頭前皮質 前頭葉の解剖学,生理学,神経心理学/福居 顯二(監訳)

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先程の大脳基底核と同じくらい、僕が気になる脳部位。
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前頭前皮質は人間が、独自の文化、社会、価値観を形成し、自分の意思で持って人生を選択し、切り開いていく…そんな彩りある過程の中で、最も活発に働いてくれる脳部位です。
いわば脳の“中央実行機関”とも呼ばれる前頭前皮質は、まさに“自分自身”とも言えるのではないでしょうか。
特に行動の選択、抑制、判断、決定、注意、ワーキングメモリ、情動など、リハビリテーションに馴染みの深い内容が記載されております。
運動療法に深みを持たせたいと思っているアナタに、オススメの良書です。

⑦リハビリテーションのための脳・神経科学入門/森岡 周

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あまりに有名な一冊で、すでにお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今や、脳卒中のリハビリは「ニューロリハビリテーション」時代を迎えている、と言っても過言ではありません。
この本によって、一度勉強して覚えた脳のそれぞれ知識が、「そうか、それはそういうことだったのか」と、一つのまとまりとして繋げてくれる感覚を覚えることができます。
脳機能に基づくリハビリテーションを考える上では、確実に最も避けては通れない、一冊であると思います。
2005年に生み出された傑作は、数年経過した今でも、色褪せない輝きを纏っています。

⑧リハビリテーションのための認知神経科学入門/森岡 周

リハビリテーションのための認知神経科学入門
森岡 周
協同医書出版社
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もう一冊、森岡 周目 先生の本を紹介させて頂きます。
先程紹介した前書(リハビリテーションのための脳・神経科学入門)の続編とも言える内容であり、脳科学的知見を臨床に活かすべく、応用的な内容となっております。
正直申し上げまして、「~入門」といえるほど容易い内容ではなく、まっさらな自分で対峙しても、突っぱねられる程の威力は持ち合わせているツワモノです。
定期的に読み返すことで、一度は気付かなかった重要性にハッとさせられ、僕自身驚きを隠せません。
この本を何度も読むことで、何年もかけて森岡 周 先生の同じ講義を受けている、リピーターの感覚が味わえます。笑

⑨リハビリテーション臨床のための脳科学~運動麻痺治療のポイント/富永 孝紀・他

リハビリテーション臨床のための脳科学 ~運動麻痺治療のポイント
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「こんな本、待ってました!」と言わんばかりか、本当に言ってしまった僕は、
この一冊に喰い入るように夢中になり、あっとゆう間に読み終えてしまいました。
まさに“脳科学と臨床との接点”を描き出してくれたこの一冊は読めば納得、なんと著者は全員臨床家(しかも皆さん30代前半あたり)‼
実際の臨床家が、現場で何を考え、どうしているのか…そんな最前線かつ、リアリティある内容が、今自分の手の上に。
「脳機能を応用するって言うけど、じゃあ実際にどうするの?」とお困りのアナタ!
すでにこの本で手に入るかもしれません。笑

⑩ なぜあの人は人前で話すのがうまいのか/中谷 彰宏

なぜあの人は人前で話すのがうまいのか
中谷彰宏
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最後にリハビリテーション関連ではない一冊をご紹介したいと思います。
僕は「岐阜脳卒中リハビリテーション研究会」内の定期勉強会で、プレゼンテーターを勤める際に、最も大切にしていることの一つに、人前で話す際の“心構え”があります。
自分が伝えたい内容を、いかに魅力的に伝えられる“自分”でいられるか、そんなことを出来ないなりに考え試行錯誤しています。
話すのがうまい人には、やはり共通点があり、何かしらのテクニックがあるようです。
僕は“等身大の自分”ではなく、自分が感じた“話がうまい人を演じる”つもりで、当日のプレゼンに臨んでいます。
人前で話す機会がお有りの方には、当日に向かう自分の“心構え”を教えてくれる、そんな一冊となるかもしれません。

参考文献

吉尾雅春:脳画像のみかた, PTジャーナル第43巻第7号 2009

若者よ、この国を出よ
第三回タイスタディーツアー

全く海外に対して興味がなかった私が、2年間、タイで青年海外協力隊として活動していく中で、海外にいるだけで日本人はアドバンテージとなる場合が多く、多角的に物事を捉えられるようになり、視野が広がり、チャンスは無限大だと感じられるようになった。まずは、夏休み、冬休み、卒業旅行で、海外旅行に行ってみて、自分の目で、日本以外の雰囲気を肌で感じてみるとよい。学生時代に、こんなツアーがあったら参加したかったと思えるスタディーツアーを企画した。タイの医療・福祉・リハを学べるツアーである。ぜひ参加してほしい。