「DMAT?」「JRAT?」。災害後に、たびたび耳にするアルファベットだが、読み方が分からなかったり、具体的に何をしているのか知らない人も多いのではないだろうか?DMAT=Disaster Medical Assistance Team(災害派遣医療チーム)、JRAT=Japan Rehabilitation Assistance Team(大規模災害リハビリテーション支援関連協議会)だ。DMATが、超急性期から急性期、JRATが亜急性期から慢性期に関わるイメージだ。療法士としての専門性を活かすことができるのは、被災者の移動手段に関する助言、廃用症候群の予防、生活環境を整えてあげることなどだ。災害国日本。これからの時代、「災害リハビリテーション」は、療法士の卒前・卒後教育でも学んだ方が良いのではないだろうか。震災は突然やってくる。「準備」がとても大切だ。最低限、医療的な治療が必要か否かを見極める能力の「準備」はしておきたい。
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DMATの隊員になるためには
DMATの活動期間がおおむね48時間ということを考えると、「命」を守ることに重点が置かれている。DMATの構成メンバーは、医師1名、看護師2名、業務調整員1名以上の4〜5名のチームである。理学療法士は業務調整員という位置付けでの派遣となる。ちなみに理学療法士は、業務調整員のなかの約2%だ。隊員になるには、各都道府県で指定されている災害拠点病院に在籍していることが必須条件となる。さらに各都道府県から推薦を受け、厚労省が主催する日本DMAT隊員要請研修を受講して、最後に試験に合格すれば、DMATの隊員として登録される。任期は5年毎の更新制である。
JRATの隊員になるためには
DMATのような基準は設定されていない。調べてみても、中途半端な情報ばかりだ。都道府県によってかなりの差がある。大阪の作業療法士協会では、JRATとして、原則現地4日間、避難所での支援を中心に、作業療法士?を、以下の日程で募集をしている。ボランティアを考えている方は、所属する協会HPをチェックするとよい。詳細はこちら
http://www.chiba-pt.org/
https://www.facebook.com/DoRAT20140324/
トリアージとは?
トリアージとは、負傷者を重症度、緊急度などによって分類し、治療や搬送の優先順位を決めることであり、救助、応急処置、搬送、病院での治療の際に行う。4種類の色の違いは医療職として知っておきたい。
リハトリアージとは?
適切な生活環境と介助を提供できるように、的確に優先順位を決定できるツール。まず、居住空間の決定を行う。災害直後の状況から医療施設、介護を受けられる避難所、一般避難所のどれに当てはまるか、リハトリアージⅠで割り分ける。
次に、避難所等で、支援の優先度を決定するため、介助量の決定をリハトリアージⅡで振り分ける。
リハトリアージに関する資料
災害時の理学療法マニュアルとは?
PT協会HPに掲載されている。
http://1post.jp/2016/04/16/kumamoto_jisin_omimai/
災害関連本
pp150〜159に災害リハビリテーションについて書かれています。
DMATの活動に関して、具体的な内容が掲載されています。
PDFが無料でみれます。