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1年目の悔しさがあるから今がある
1年目の出来事だ。回復期リハ病棟で担当していた患者の転帰先は施設だった。なぜか?排泄動作が自立できなかったからだ。とても悔しかった。これが排泄動作の研究をするきっかけだった(上写真は1年目に発表した内容)。そして、排泄動作に関していえば、そこそこ分かるようになってきた。しかし、最近、下部尿路機能(過活動膀胱や尿失禁など)、オムツ・パッドの選択、トイレの住環境など、総合的にアセスメントする必要があると痛感する。自分の担当患者に、「なぜ尿道カテーテルが挿入されているのか?」答えられる療法士は意外と少ないはずだ。第53回日本リハビリテーション医学会学術集会でも排泄関係の演題やセミナーを拝聴し、さらに排泄総合研究所「むつき庵」にも足を運んだ。私の恩師で「筋力」について40年間研究してきた岡西哲夫先生とも話し、私は、「排泄」について、継続して学んでいくことを決めた。この分野のテッペンに向かって頑張ります。
なぜ、PTジャーナル賞を受賞できたのか?
養成校教育では教えてもらえない分野
排尿自立指導料ってなに?
これは、日本創傷・オストミー・失禁管理学会と日本老年泌尿器科学会が共同で提出していた医療技術「下部尿路機能療法」が保険収載として認められ、より一般的な名称「排尿自立指導料」となったものだ。1日でも早く排尿が自立することで、人としての尊厳が守られるだけでなく、転倒予防・寝たきり防止にもつながる。
排尿自立指導料は、すべての保険医療機関で申請でき、入院患者に対して、病棟の看護師と排尿ケアチームが、下部尿路機能の回復のための「包括的排尿ケア」を行った場合に、週1回200点を6回まで算定できる。保険点数上の評価もかなり高い。ただし、排尿ケアチームによる関与と、病棟の看護師等による患者への直接的な指導・援助のうち、いずれか片方のみしか行われなかった週については算定できない。また、排尿が自立し指導を終了した場合には、その後については算定できない。 (引用→ http://www.almediaweb.jp/news/ac20160405_01.html)
排尿自立指導料算定の対象は?
排尿ケアチームの構成と必要な研修
排尿ケアチームの必要な職種は、医師、看護師、理学療法士で以下のような規定がある。
- ア 下部尿路機能障害を有する患者の診療について経験を有する医師(他の保険医療機関を主たる勤務先とする泌尿器科の医師が対診等により当該チームに参画してもよい)
- イ 下部尿路機能障害を有する患者の看護に従事した経験を3年以上有し、所定の研修を修了した専任の常勤看護師
- ウ 下部尿路機能障害を有する患者のリハビリテーション等の経験を有する専任の常勤理学療法士と作業療法士(作業療法士は遅れて追加された)
現時点(3月31日)で認められている研修は、医師では日本慢性期医療協会の「排尿機能回復のための治療とケア講座」で、今後、日本泌尿器科学会等も提供・認定する予定となっている。看護師の要件として認められている研修は、①日本看護協会認定看護師養成課程「皮膚・排泄ケア」の研修、②日本創傷・オストミー・失禁管理学会、日本老年泌尿器科学会、日本排尿機能学会「下部尿路症状の排尿ケア講習会」、③日本慢性期医療協会「排尿機能回復のための治療とケア講座」。特定非営利活動法人日本コンチネンス協会が行っている「コンチネンス中級セミナー」及び認定特定非営利法人愛知排泄ケア研究会が行っている「排泄機能指導士養成講座」は、それぞれ「コンチネンス中級セミナー」と併せて「コンチネンス中級セミナー追加研修」を修了した場合、及び「排泄機能指導士養成講座」と併せて「下部尿路機能障害の排尿自立支援指導講習」を修了した場合には、排尿自立指導料にある所定の研修とみなされることになる。
(引用→ http://www.almediaweb.jp/news/ac20160405_01.html)
排尿ケアチームの活動
排尿ケアチームは以下のような活動を行う。
排尿自立支援のツール活用
リリアムα-200 測定原理
第53回日本リハビリテーション医学会学術集会(京都・大阪)
市立吹田サッカースタジアムのトイレ
タイのトイレ建設話はこちら
トイレに関するこれまでの記事
トイレに関するおすすめ本
「残り5名」第二回タイスタディーツアー募集中
次回は、「むつき庵」にお邪魔させていただいた感想を書かせていただきます。