Vol.365 川平法(促通反復療法)の研修会(5日間)に参加した理由

もう少し指が動くようになりたい」、「もっと足が動くようになりたい」。本来、片麻痺者は、機能障害に対してのニーズが大きい。しかし、回復期リハでの訓練が終わると、「あ〜、こんなもんしか動かんのやなー。まあ、これで生活していくしかないなー。」としぶしぶ納得しているのだ。そして、生活期リハでは、本来のニーズである機能障害に対してではなく、「転倒せずに過ごしたい」など、どこか消極的なニーズに変わっている。日本に帰国後、臨床では通所・訪問リハに従事しているが、「心身機能」ではなく、「活動」、「参加」のキーワードが先行しており、どこか機能障害への治療が軽視されている気がしてしてならない(workshiftの高木氏もブログに記載)。介護報酬改定でも「活動」、「参加」の重要性が示されたため、大切であることは分かっているが、実際、どのように患者・利用者の「活動」、「参加」に対してアプローチしていいのか分からず、困っている療法士は多いと予想できる。「興味・関心チェックシート」を活用している療法士は一握りしかいないだろう。麻痺の回復は、私達の専門分野だ。「心身機能」だけに、偏りすぎるのにも注意が必要であるが、ニーズがあるのであれば、我々の専門性を出していかなければならない。その先に「活動」、「参加」が見えてくるのではないだろうか。

川平法(促通反復療法)って何?

  • 促通反復療法は“促通手技による意図した運動の実現”と,その“集中反復”との相乗効果で必要な神経回路,特に運動性下行路を再建,強化することを目標とします。患者さんの意図した運動を実現するために,(1)治療者による促通手技,すなわち徒手的な操作や刺激による伸張反射や皮膚筋反射と(2)患者さん自身の「動かそう!」とする努力(motor command)とを,口頭指示や患肢注視などによって(3)タイミングよく同期させ随意運動を実現します。肝心な事は運動が1回実現したからそれで終わるのではなく,1つの治療部位に関して100回を目標にそのパターンを数分間程度で集中反復する事にあります。
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色々なご縁に恵まれ、川平法の入門講座(5日間)に参加させていただいた。講習は、主に実技練習と川平先生の治療見学だ。遠方から、麻痺を本気で改善させたい片麻痺者、その家族が、川平先生の治療を受けたいと訪れる。驚いた例としては、回復期リハ病棟入院中に、病院には内緒で、「ちょっと外出してきます。」と半日外出許可をもらい、川平先生の治療を受けにきている方もいた。ロボット、電気、振動刺激など、片麻痺治療の最先端を間近で見ることができた。高価な機器は使用していないことから、どこでも導入しやすい。研修中に、川平和美先生に川平法に関するインタビューをさせていただいた内容が、POSTにアップされたので、以下を御覧ください。

② 第200回 川平先端リハラボ 所長 川平和美先生 no.2 〜電気刺激と振動刺激〜
④ 第200回 川平先端リハラボ 所長 川平和美先生 no.4 〜研究所開設、その理由について〜
川平法
研修会の詳細はこちらを御覧ください。川平法がまだ理解できない方はこちらの動画を御覧ください。

片麻痺回復のための運動療法―促通反復療法「川平法」の理論と実際
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皇太子同妃両殿下に活動報告

岩田研二

  • 派遣国での約2年間にわたる活動を終え、帰国した青年海外協力隊員の代表8人が6月28日、東宮御所で皇太子同妃両殿下にご接見を賜った。両殿下にお目にかかったのはアジア、大洋州、中南米、アフリカ、中東の国々に派遣されていた青年海外協力隊員8人。ご接見に先立ち8人は、JICA本部で小川登志夫JICA青年海外協力隊事務局長と歓談し、現地での活動を一人ひとり報告した。

JICAホームページに掲載されました。

大変貴重な機会を頂きました。

推薦していただいたJICAタイ事務所をはじめとして、お世話になった皆様に感謝致します。

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