Vol.367 このまちで生き、そして、死んでゆくために(タイと日本の看取りから死生観を考える)

日本とタイの介護実践者の学びあい

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「命はずっと繋がっていて、魂は生きているんだ」。

タイでお葬式に参列したときに言われた言葉です。死は終わりでなく、自然のもの。タイで同僚の死を経験し、「死生観」について考えさせられました。「輪廻転生」の考え方だと、分かっていましたが、その当時、私は、「死生観」の違いに、苦しみました。同僚のお葬式で、笑っているタイ人の「心」が分からなかったのです。そして、日本帰国後も、モヤモヤした感じがずっと残っていました。

そして、昨日、日本とタイの実践者から看取りの場作りを考える会(西宮・尼崎)に参加して、同じ仏教でも、仏教を中心に暮らしが営まれているタイと、特別な宗教心が植えつけられていない寛容性をもつ仏教である日本の「差」を感じ、宗教の力を改めて感じました。タイを真似ることは難しいと思いますが、タイの良いところを吸収して、日本の新しい終末期ケアのカタチを築いていく必要性があるなと感じます。

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死に重いも軽いもない

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お医者さんはお坊さんとして著名である岸上先生の講義のなかで、「死に重いも軽いもない」という言葉は、心に響きました。マイナスが不幸なのではなく、マイナスをマイナスとしか見ることができない世の中を生きなければならないことが不幸なのではないか。これは、リハの中でも、痛みと辛さの関係性に近いかもしれません。痛みは同じでも、辛さは各個人で違います。私たちは、痛みへのアプローチだけでなく、辛さを改善させてあげることも考えていかなければなりません。

置かれた場所で咲きなさい
渡辺 和子
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病院内在宅医療

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この写真は、ベトナムの病院に見学に行ったときであるが、タイの公立病院の見学に行った際にも、同じような光景が広がっていました。白衣が療法士であるが、ご覧のように家族が療法士のようだ。病室でも同じで、病院だが、家族や親戚などが集まり、身の回りのお世話をしている。まるで病院内在宅医療のようであった。これが、日本だと事故があった際に、訴えられてしまうので、なかなか真似はできないが、このような光景をみていると、日本も介護士などに頼るのではなく、家族やボランティア(日本では根づきづらいが、、、)など、上下の関係ではなく、横の関係で支えられる体制作りはもっとやっていくべきかと思います。

青年海外協力隊の秋募集における要請内容

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2016年度秋募集の要請が公開されました。

■青年海外協力隊
理学療法士15件
作業療法士14件
言語聴覚士1件
一覧:http://www.jocv-info.jica.go.jp/jv/index.php?m=BList

■シニアボランティア
理学療法士2件
作業療法士3件
一覧:http://www.jocv-info.jica.go.jp/sv/index.php?m=BList

応募期間は2016年9月30日~11月4日です
詳細:http://www.jica.go.jp/volunteer/index.html

【POST対談企画】グローバルリハビリテーション動画

動画が公開されました。8回に分けて更新されるようです。是非、ご覧ください。

◉柿澤 健太郎 (理学療法士)
世界を旅する治療家

◉岩田 研二 (理学療法士)
POST international director
開発途上国リハビリレポーター副代表

◉輪違 弘樹  (理学療法士)
エバーウォーク・メディカルエージェンシー代表取締役

◉細川 寛将  (作業療法士)
POST副編集長統括
ファシリテーター

【part.1】日本のリハビリは海外に比べ進んでいる?劣っている?

【part.2】現地人の治療のニーズ

【part.3】世界一周は珍しいものじゃない

【part.4】日本はリハビリ後進国?

【part.5】タイにはさまざまなビジネスチャンスがある

【part.6】海外で困ったこと

【part.7】日本のいいところと悪いところ

【part.8】リハビリにおけるソフト面とハード面

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