タイで日本の福祉用具を普及させる可能性を検討する委員会に参加させていただいているが、委員の角谷快彦先生のコメントがとても印象的であった。その内容は、CCRC(Continuing Care Retirement Community)の活用で、タイの中間所得層・富裕層の方が、ゲートのなかにコミュニティを作る動きが出てきているとのことであった。
CCRC(Continuing Care Retirement Community)とは
高齢者が健康なうちに入居し、終身で過ごすことが可能な生活共同体をCCRC (Continuing Care Retirement Community)と言います。「アクティブシニアタウン」と言い換えることもできるこの集合住宅の考え方は、1970年代のアメリカで始まりました。
その最大の特徴は、入居者がすべてシニアであり、なおかつ元気で充実した生活をしていること。健康な食事、充実したアクティビティと、趣味仲間がいるコミュニティだからこそ可能な、理想的な共同体なのです。
http://www.smartcommunity.co.jp/concept/ccrc/より引用
アメリカではすでに2,000くらいのCCRCがあるが、日本では保険制度による貧富の差が少ないので、まだほとんどない考え方である。
貧富のある国では、こういったコミュニティを運営する経営者に営業をかけ、まずは日本の福祉用具を使ってもらい、モデルケースを作れたら、そこから同じようなコミュニティでも使用してもらえるかもしれない。
医療・福祉に関する商品は、すでに日本は欧米に遅れをとっていて、かなり厳しい状況であるが、(高いけど)素晴らしい商品も多いので、普及してほしいと感じている。
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